2017年6月4日(日)寺根佳那ピアノ・リサイタル【インタビュー】

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2017年6月4日(日)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで
「~闇と灯~」と題して、寺根佳那ピアノ・リサイタル が開催されます。
 
リサイタルに向けての抱負をインタビューいたしましたので、
寺根佳那さんの演奏を心待ちになさっているファンの方々のためにこのブログを書かせていただきました。
 
 

寺根佳那:ピアノ(写真©Yoshihito Sasaguchi)
東京音楽大学大学院修士課程鍵盤楽器研究領域(ピアノ)修了。ヤマハPTCコンサート金賞、推薦演奏会出演。東京音楽大学ヨーロッパ研修旅行に於いて、リスト記念館ホール(ブダペスト)演奏会出演。ラ・フォル・ジュルネ新潟出演。第19回太田国際音楽セミナーにて、選抜受講生コンサート出演。第37回霧島国際音楽祭に於いて、ピアノ・クインテットで演奏会出演。現在、女性演奏家グループ「リュミエール」メンバー。日本演奏連盟正会員。
 
 
 
・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。
 
昨年に引き続き、再び日暮里サニーホールコンサートサロンにて、ピアノリサイタルを開催させて頂けることを、心から感謝申し上げます。
 
昨年は、『神秘の鐘』。
今年のテーマは、『闇と灯』です。
 
闇は、光の無い状態。
灯りは、暗闇の中に灯る光。
 
私は灯籠の灯りから、心の静寂を得ます。
 
今回のリサイタルでは、闇の中に灯りをともしたいという思いがあります。
 
言葉では表現出来ないほどの強い感情、激しさ、込み上げる思い、苦悩、迷い、絶望、心の闇。
泣き、嘆き、悲しみ、おののき。
様々な感情を乗り越え、心に静寂や灯りがともる。
 
そんな『灯り』をお届けできたらと思っています。
 
 
 
・演奏される曲の聴き所などを教えてください。
 
バッハ: トッカータ ハ短調 BWV911
美しいトッカータ。様々な光と陰の投げかけ。
 
ショパン:ノクターン 第13番 ハ短調 Op.48-1
三部形式の中間に ハ長調のコラールをはさむ。
安らかな部分。揺れ動く感情。
 
スクリャービン:ピアノソナタ 第9番 Op.68「黒ミサ」
悪魔的な作品で、神秘和音の頻出が印象的な名曲。
スクリャービンの神秘的芸術観、哲学、心理、独特の世界観。
 
リスト : バッハのカンタータ「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」とロ短調ミサ曲「十字架に付けられ」の通奏低音による変奏曲
 
ブレンデルは著書『音楽のなかの言葉』でこう綴った。
「つねに何かを表現しながら音楽的展開をみせる作品の一例として、変奏曲《泣き、嘆き、悲しみ、おののき》をあげたいと思います。ここでリストは、バッハのカンタータの低音部の動機と冒頭の言葉を用いています。この言葉がもつ精神的な意味合いが、半音階がコラールの形で解決する前に音楽的な表現に印象深く転換されています。コラールは確信的に弾かなくてはなりません。」
 
私が今一番表現したい闇と灯があります。
 
 
 
・あなたにとって音楽とは何ですか。
 
自分自身の核となるもの。
 
閉じ込めている感情の解放。
私の心の蓋を取り除ける唯一の存在。
情熱が絶えず、いつも心が求めているもの。
無いと満たされないもの。
 
忘れかけていた感情、無意識に閉じ込めようとする感情、決意、自分自身の原点、
様々な気付きを与えてくれ、いつも人生の軌道修正をしてくれる私の『核』。
 
生きる喜び、自分を表現する喜び、心からの感動、敬意。
人間の感情は非常に複雑で、言葉だけではとても内に秘めた感情は伝えきれない。
一言で感情は正確に表現出来ない。その言葉の中に様々な感情が存在する。
言葉では伝えきれない感情や思い、願い、少しでも届けたいという祈りが音楽だと思う。
 
 

時間: 13:30開演(13:00開場)
 
料金: 全席自由 2,500円
 
プログラム:
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第18番 嬰ト短調 BWV863
バッハ:トッカータ ハ短調 BWV911
ショパン:エチュード 第12番 ハ短調 Op.10-12 「革命」
ショパン:ノクターン 第13番 ハ短調 Op.48-1
スクリャービン:ピアノソナタ 第9番 Op.68「黒ミサ」
リスト:バッハのカンタータ「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」とロ短調ミサ曲「十字架に付けられ」の通奏低音による変奏曲
 
 
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