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【インタビュー】2019年6月15日(土)Asami Wada Violin Recital~祈り~“Prayer”


2019年6月15日(土)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンでAsami Wada Violin Recital~祈り~“Prayer”を開催いたします。リサイタルに向けて和田明佐美さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

二十歳を迎えて、初めてのソロリサイタルをさせて頂く運びとなり、心より感謝しております。今回のリサイタルに至るまで皆様に沢山の愛を頂き、励まされました。全てに感謝して、『感謝の祈り』を込めて演奏したいと思います。音楽は人の気持ちを沢山込めて作られています。その気持ちが伝わる様に演奏する事で、時代を越えて心に伝わります。そして癒しと賛美を奏でられたら幸いです。

・演奏される曲の聴き所などを教えてください。

◇ J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004
J.S.Bach : Partita for Violin Solo no.2 in D minor, BWV1004
第1楽章 アルマンド Allemanda
組曲の始まりは、目を瞑ると心臓の鼓動と血液の流れを感じ、何を今求めるか?語りかけ問いかける。
第2楽章 クーラント Corrente
問いかけに答えるように、生かされている感謝と喜びが湧いてきて、スキップする様に付点のリズムで心が躍動する。
第3楽章 サラバンド Sarabande
やがて、その喜びがゆっくりとして、心を落ち着かせ静かさと美しさを響き渡らせる。
第4楽章 ジーグ Gige
頭に浮かぶまま、速い響きは単音とは思えない充実感に満たされ、また現実に戻って躍動を感じる。
第5楽章 シャコヌ Ciaccona
シャコンヌは、数あるバッハの曲の中でも比類ない傑作とされ、不朽の名作と讃えられています。
『巨匠の精神が楽器に魂を吹き込んで、信じがたいほどの表現を生み出す。このシャコンヌは物質に対する精神の勝利であり、バッハといえども、これ以上の輝かしいものは2度と書きえなかったと言われています。
そして全曲の半分を占める、長大な曲です。古来、この曲の素晴らしさには百万言が費やされてきました。基礎となるオスティナート・バス(低音)の動きが、4小節ととらえれば64変奏、8小節ととらえれば30変奏ということになります。そのしっかりした基礎の上に築かれた、壮大な音の大聖堂です。あとはただ、音に身を任せるしかありません。様々な思いを乗せて、音の翼が広大な宇宙に広がっていくようです。シャコンヌは多くの作曲家が書いていますが、単にシャコンヌといえばバッハのこの曲を指します。たった1台のヴァイオリンで築かれた大伽藍ですが、人間はひとりだけでもこれだけのことができる、ということの証左とも言えるのではないでしょうか。まさに孤高の曲です。みんなの力と心がひとつになる合奏が与える感動とは、まったく逆の意義を持つものです。
私はこの曲を、一生かけて学んで行こうと決めています。バッハはクリスチャンです。まさにこの曲は神様に捧げた賛美です。『祈り』の曲と言われています。全てのこの世の出来事に、良い出来事も、一見悪い事の様に思える出来事も、それは神様の御計画であって、己の糧であり恵である事をかみしめ、感謝の気持ちで溢れる想いが込められています。そして赦しを導き、愛に溢れる曲です。

◇ G.U. フォーレ:ヴァイオリンソナタ 第1番 イ長調
G.U. Fauré : Violin Sonata No.1 in A major, Op. 13
フォーレ30歳の作品です。若さにあふれた活動力と成熟したテクニックが共存します。フォーレは、教会で幼い時から音楽を学び、オルガニスト奏楽者としても用いられました。フォーレの作品は、大聖堂で奏でるものというより、『サロン』で奏でる曲を沢山作りました。古典派からロマン派への架け橋となったとも言われています。フォーレは、サロンで賛美を伝えるために、賛美の魅力を直接的に相手に語りかける様に、人の想いを細かく描いているのも特徴的です。ヴァイオリンソナタ1番は、フォーレの作品の中でも、絶賛を受けた作品です。ロマン派の始まりを象徴するものだと思います。
各楽章はメロディーとリズムの力に満ち、二つの楽器が互いに良く鳴り響くように設計され、曲は4楽章からなり、若々しい情熱が高揚する両端楽章の間に、これとは対照的に、舟歌のような揺れるリズムを持つ歌謡的な緩徐楽章と気まぐれで軽やかなスケルツォ楽章が挟まれています。
フランスの哲学者ウラジミール・ジャンケレヴィッチは、このソナタについて次のように述べています。
「希望に満ちた高揚感、躍動感が光り輝くヴァイオリンソナタ第1番の推進力になっている。この作品では、アンダンテ楽章は子守歌となっているが、両端楽章はディオニューソス的霊感があふれんばかりの熱狂が感じられる。心臓は激しく鼓動し、血液は脈々と流れ、聖なる火が強い閃光を放って燃え上がるのだ。幾多の可能性を秘めたその生命力は、情熱に燃えてはじけるかのように姿を現し、溢れ出る旋律からは信頼感と活気、そして才気が強く感じられる……。」
— ウラジミール・ジャンケレヴィッチ
このような高揚感、躍動感にもかかわらず、曲全体としては古典的と呼べるほどの明澄さを備えているのは、音楽の根底に節度と均衡を失わない抒情の純粋さのためであると、日本の音楽学者平島三郎は指摘しています。 この点について、同じく日本の音楽学者大宮真琴は、第1楽章の楽式がはなはだ保守的であること、しかしフォーレにとって外面的な形式は楽想の束縛とならなかったとし、「彼のエスプリの純潔な高さが、外面的な一切のものを圧倒していたのである」と述べています。
私が、『祈り』のテーマで、この作品を選んだ理由は、古い物を大切にしつつ、現代を生きる様子が表現がされているからです。しっかりと信じるものを持ち、自分の人生を感謝しながら、そして祈りながら、生きる躍動感を表現する曲だと思います。

◇ F. クライスラー: 愛の喜び、 愛の悲しみ
F. Kreisler: Liebesfreud、 Liebeslei
愛の喜び(Liebesfreud)ハ長調の明るく快活で、正に「愛の喜び」に胸躍らせる曲調になっています。三部形式で3拍子の喜ばしいワルツ、冒頭から重音を駆使して、聞いている以上に演奏は難しい曲です。中間部は、愛の余韻に浸るような夢見るメロディ-が美しい。
愛の悲しみ(Liebesleid)この曲が「愛の喜び」と対になるのは、曲名からして納得だ。イ短調でかかれました。憂いを含んだメロディ-から始まり、三部形式で書かれたワルツです。
この2つ曲は、クライスラーのオリジナル曲としても有名です。これほどまでに全世界の人のが知ってる曲はないかと思います。人にとって愛は一生のテーマです。

『愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢になりません。礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。愛は決して絶えることがありません。』(コリント人への手紙I 13:4〜8)

私は、どんな時でも愛を感じる瞬間があり、どんな時でも愛に救われます。そんな気持ちをこの曲にのせて演奏したいと思います。『愛』に感謝し、『愛』に祈り。

・あなたにとって音楽とは何ですか。

私にとって音楽は、テーマの通り『祈り』です。
祈りは、人生そのものです。祈りの中に、苦しみも悲しみも喜びもあり、それに続く感謝があります。
私は音楽を通して神秘的な計らいを感じ伝える事が出来たら、私の人生においての役目が成就されると信じています。またその役目が果たせる様に、これからも一生、音楽を賛美し学び祈って行きまたいと思います。

故にずっと磨き続けたい!


演奏会詳細

2019年6月15日(土)Asami Wada Violin Recital~祈り~“Prayer”
時間:19:30開演(19:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:

                                                                                   ©渡辺隆彦

和田 明佐美 Asami Wada, Violin

2011年「Child Aid 」各国招聘、2012年「InternationalYoung Artist Exchange」受賞、2015年セシリア国際音楽コンクール第2位、「NorthernLights Music FestivalConcert Competition Winner」優勝、「Best SeniorViolinist in USA」受賞、2018年「ブルクハルト国際音楽コンクール」第2位受賞。

                                                                  ©オフィス内藤
田中 英明 Hideaki Tanaka, Piano

 

プログラム:

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004
G.U.フォーレ:ヴァイオリンソナタ 第1番 イ長調
F.クライスラー:愛の喜び、愛の悲しみ

チケットはまだお求めいただくことが可能です。コチラからご注文下さい。

【インタビュー】2019年6月15日(土)木田悠子ソプラノリサイタル


2019年6月15日(土)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで木田悠子ソプラノリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて木田悠子さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

このような貴重なチャンスを頂けましたことを大変嬉しく思っております。これまで学んでまいりましたコロラトゥーラの技術を駆使してお越し下さいました皆様との60分、素敵な音楽で満たすことができますよう頑張ります。

・演奏される曲の聴き所などを教えてください。

コロラトゥーラはもともと、人間を超越した物(自然・英雄・神…etc)を表現するためもので、マジックやサーカスさながら、華やかな装飾音や高音を出すことでお客様をアッと驚かせ、魅了してきました。そして時代が進むにつれ、人間の極限の感情を表現するために使われるようになります。「身を切る悲しみ」「煮えかえる憎しみ」「舞い上がる喜び」今回はそんなコロラトゥーラの曲を集めたコンサートです。
つまりどの曲も全てハイライト!!!全部見せ場です!!!!

・あなたにとって音楽とは何ですか。

人間性の肯定


演奏会詳細

2019年6月15日(土)木田悠子ソプラノリサイタル
時間:13:30開演(13:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:

木田 悠子 Yuko Kida, ソプラノ

洗足学園音楽大学音楽学部音楽学科声楽専攻卒業。これまでに「チェネレントラ」ハイライト公演クロリンダ、「メリー・ウィドウ」ハイライト公演ヴァランシェンヌ役にて出演。第72回東京国際芸術協会新人演奏会オーディション優秀新人賞受賞。現在、声楽を石井清貴、朝比奈賢一の各氏に師事。


末次 香織 Kaori Suetsugu, ピアノ

武蔵野音楽大学ピアノ科卒業。武蔵野音楽大学伴奏研修員を務めた後に渡独。トロッシンゲン国立音楽大学大学院リート伴奏科修了、並びに国家演奏家資格課程修了。ドイツ国家演奏家資格取得。ピアノを重松聡、重松万里子、J.ガネヴァの各氏に、リート伴奏法を子安ゆかり、P.ネルソン、C.ミュラー、C.ヘイクの各氏に師事。

プログラム:

バーンスタイン:「キャンディード」より “着飾ってきらびやかに”
トマ:歌劇「ミニョン」より “私はティターニア”
マイアベーア:歌劇「北極星」より “たしかに、あの朝の曲だわ”
モーツァルト:歌劇「魔笛」より “復讐の炎は地獄のように燃え”
デッラクア:ヴィラネル(牧歌)
オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」より “生け垣に小鳥たちが”
ロッシーニ:歌劇「結婚手形」より “この喜びを聞いて下さい”
ドリーブ:歌劇「ラクメ」より “若いインドの娘はどこへ”

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【インタビュー】2019年6月15日(土)島津幸子コンクール入選記念&還暦記念メゾソプラノリサイタル


2019年6月15日(土)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで島津幸子コンクール入選記念&還暦記念メゾソプラノリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて島津幸子さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

五十の手習いということで本格的に再開した声楽の勉強    昨年当協会主催のコンクールに参加させて頂き   平成から令和へ  自身としては還暦というこの節目の年に  リサイタル開催とい発表の場 自己実現の場を頂けることとなりました。今その喜びとリサイタル成功の責任で胸が膨らんでおります。
副題にも掲げましたように  今までの自分の音楽人生を振り返りつつ  支えてくれた家族 恩師 共に切磋琢磨した友人  そして出会った愛すべき生徒に団員さん達  皆さんへの感謝の気持ちを歌に託し   精一杯歌いあげたいと思います。

・演奏される曲の聴き所などを教えてください。

学生時代はアルトでしたが  勉強を再開してからはソプラノとして身体の使い方を再勉強し   自分では未知の領域だった高音域が出せるようになり 一昨年まではその喜びを感じつつ沢山のソプラノの曲を体験勉強して参りました。そして昨年のコンクールを機に最も自分らしさが出るのは再度メゾソプラノではないかということに落ち着き   また改めてメゾソプラノの曲に目を向け レパートリーを広げるべく研鑽を重ねているところです。
今回の演奏曲目では、前半の日本歌曲では年齢を経たからこその曲の解釈表現が出来ればと思っております。また後半のオペラアリアではアルトからソプラノも勉強したことで得た声量と幅広い声域を駆使して   それぞれの役所が伝わるように歌っていきたいと思います。

・あなたにとって音楽とは何ですか。

魂の発露
喜び哀しみ  愛おしみ 共鳴する楽しみ  輝き

故にずっと磨き続けたい!


演奏会詳細

2019年6月15日(土)島津幸子コンクール入選記念&還暦記念メゾソプラノリサイタル
時間:17:30開演(17:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:

島津 幸子 Sachiko Shimazu, メゾソプラノ

新潟大学教育学部特別音楽課程ピアノ科卒業。上越市立直江津中学校教諭着任中市民メサイアにてアルト独唱者を務める。結婚により退職上京後ピアノ教室を主宰し指導の傍、複数のコーラス団体の合唱指導指揮伴奏を務め、区の文化講座講師として活躍。障害児へのピアノ指導は新聞雑誌にも取り上げられる。ピアノを北川暁子氏、声楽を羽山弘子氏に師事する。

 


境田直美 ピアノ

吉田恵子 ピアノ

 

プログラム:

サン=サーンス作曲 歌劇「サムソンとデリラ」より 私の心はあなたの声に花開く
北原白秋作詞 / 山田耕筰作曲 からたちの花 / 鐘が鳴ります
やなせたかし作詞 / 木下牧子作曲 ロマンチストの豚
岸田衿子作詞 / 木下牧子作曲 竹とんぼに
夏の叙情歌 メドレー 故郷 / 夏は来ぬ / みかんの花咲く丘 …他
オッフェンバック作曲 歌劇「ホフマン物語」より ホフマンの舟歌
ビゼー作曲 歌劇「カルメン」より ハバネラ / セギディリア
マスカーニ作曲 歌劇「カヴァレリア ルスティカーナ」より ママも知る通り
ヴェルディ作曲 歌劇「ドン・カルロ」より おお、酷い運命

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【インタビュー】2019年6月15日(土)篠村友輝哉ピアノリサイタル


2019年6月15日(土)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで篠村友輝哉ピアノリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて篠村友輝哉さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

音楽の背景には、精神の静寂があります。それは、生の演奏会でこそ、より強く感じることができます。音楽の精神の静けさと、そこにいる全ての人の「気」が音楽に集中することで生まれる静けさ。そうした静寂を、聴衆の皆様と共有できたとき、そこに無言の対話を感じることができます。その対話には、直接の言葉による対話以上に、深いものがあります。今回の演奏会でも、皆様と共に静寂に耳を澄まし、そのような対話が生まれればと願っています。

・演奏される曲の聴き所などを教えてください。

今回のプログラムには愛や死という、音楽において最も多く表現されてきたであろう概念が凝縮されています。

まず、個人的に思い入れ深いブラームスの晩年の作品集から、3つの間奏曲作品117。3曲1つ1つが繊細でかつ、確かな重みを持っています。第1曲にはブラームスの深い優しさを感じます。聴く者の心の傷を大きなもので包み込んでくれるような愛があります。第2曲は叫びたいのだけれども叫べない、内包するエネルギーは大きいけれどそれが外に出ていきそうで出ていかない、行き場のない悲しみを感じます。中間部の慈愛もブラームスの真骨頂。そして第3曲は陰鬱で、絶望の淵を這うような作品。しかしこれもやはり内包するエネルギーには濃密で強いものがある。これはブラームスの晩年の最大の魅力かもしれません。また、これらの作品は、第1曲において顕著ですが、主旋律が外声ではなく内声で歌われることが多く、これもブラームスの内面性を象徴しているようで心惹かれます。

先にこのブラームスと最後のリストを選び、間に何を入れるかだいぶ悩みました。ブラームスもリストも、重い、絶望感に満ちた作品ですから、今回は対照的に少し肩の力を抜ける、心安らぐ作品を挟もうと思い、グリーグの作品から特に幸福感や愛を感じる3曲を。叙情小曲集からの「春に寄す」は、まだ寒さの残る中の春の訪れ。澄み切った空気と自然への愛を感じます。「トロルドハウゲンの婚礼の日」は、妻ニーナに贈った躍動感溢れる作品ですが、なかでもト長調の中間部のどこか切ない懐かしさが心に染み入ります。最後は歌曲のピアノ編曲である「君を愛す」、これも妻ニーナに贈った作品です。人間の愛をストレートに歌い上げた、大変情熱的な作品です。グリーグなどの北欧の音楽には、素朴と洗練が同居する独特の魅力がありますね。

そして最後のリストの「葬送」。これはリストの作品の中でも内面性の強い作品ですが、壮絶なるドラマを感じます。重厚な序奏に始まり、沈黙のち聞こえてくるバスの嘆きのテーマがあり、叙情性たっぷりの部分があり、勝利のような雄渾な楽想があり…叙情性たっぷりの部分と言った個所は、「悲しげに」と書かれていることもあるからか、故人の回想と解説されているのを目にしますが、私は人間的な愛や官能を感じます。そして、勝利のような雄渾な部分で最高潮を迎えますが、ここでリストがしばしば用いる減7の和音でそれが引き裂かれるのです。絶望の響きに変わり、嘆きのテーマが慟哭となって回帰し、最後に天から一筋の光が見えたかに思われますが、やはり闇に引き戻される。

それぞれの作品の世界、そして全体に通底している愛や死の匂いを感じていただければと思っております。

・あなたにとって音楽とは何ですか。

人生の最大の喜びであり、苦しみでもあり…音楽に限りませんが、表現は、苦しみなしには生まれません。そんなに苦しいならやめればいいじゃないかと言われそうですが、おそらく表現者は、それでも表現せずにはいられない、内面的な葛藤を抱えているのだと思います。私ですら多少なりとも苦しみを感じているのですから、作曲家のそれは計り知れないほど深いものなのだと思います。

音楽をするということは、すなわち音楽とは何かを問い続けるということです。協会の会報での連載コラムにも書いているように、私はよって音楽に精神的に救われた経験を多く持っています。音楽によってしか、救えない苦しみがあります。音楽のない人生は考えられません。でもその一方で、本当に音楽が人のためになるのだろうかという思いも持っています。音楽に触れなくても幸せな人生を送る人はいるでしょうし、音楽を聴いても何も感じない人もいるでしょう。

一方では音楽の可能性を信じ、一方ではそれを疑う、あるいは限界があるということを知っているということ。この矛盾と表現する苦しみがあればこそ、音楽をする喜びもまた深くなるのです。


演奏会詳細

2019年6月15日(土)篠村友輝哉ピアノリサイタル
時間:15:30開演(15:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:

篠村 友輝哉 Yukiya Shinomura, ピアノ

桐朋学園大学卒業、同大学大学院修士課程修了予定(2019年3月)。桐朋学園表参道サロンコンサートシリーズ、大学ピアノ専攻卒業演奏会などに出演。桐朋ピアノコンペティション第3位、熊谷ひばりピアノコンクール金賞及び埼玉県知事賞、東京ピアノコンクール優秀伴奏者賞など受賞。かさま国際音楽アカデミーにてかさま音楽賞。東京国際芸術協会会報にてコラムの連載など執筆活動も行っている。ピアノを寿明義和、岡本美智子、田部京子の各氏に、室内楽を川村文雄氏に師事。

 

プログラム:

ブラームス:3つの間奏曲 作品117 第1曲 変ホ長調、第2曲 変ロ短調、第3曲 嬰ハ短調
グリーグ:叙情小曲集より「春に寄す」 作品43-6 「トロルドハウゲンの婚礼の日」 作品65-6
グリーグ:「君を愛す」(自作の歌曲によるピアノ小品集 作品41より 第3曲)
リスト:詩的で宗教的な調べ S.173より 第7曲「葬送」

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【インタビュー】2019年5月25日(土)山口芽依パーカッション&ヴィブラフォン ソロリサイタル


2019年5月25日(土)に東京・日暮里サニーホールコンサートサロンで山口芽依パーカッション&ヴィブラフォン ソロリサイタルを開催いたします。リサイタルに向けて山口芽依さんにインタビューいたしましたので、ご覧ください。

・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。

打楽器をはじめてから15年程になりました。これまでに出会った人、物。勉強してきた事から、今回のプログラムは、これまでに培ってきたものと自分への挑戦を込めたものになっています。また、今年は学部卒業となる節目の年でもあります。学部生最後の年にふさわしい演奏、1曲1曲にエネルギーのこもった演奏会にしたいと思います。

・演奏される曲の聴き所などを教えてください。

ヴィブラフォンの曲では、C.ディーンの“嘆きバトのソネット”と、ゲイリー・バートンのトランスクリプションで“想いあふれて”を演奏します。両曲、ヴィブラフォンという楽器の特性を発揮するのに絶好の曲であり、真反対の性格の曲だと思っております。
“嘆きバトのソネット”では、近年のヴィブラフォン独奏曲において進化してきた現代ヴィブラフォンの特殊奏法の数々を使いこなす事を試みた曲です。“想いあふれて”は、スタンダードジャズナンバーであり、ゲイリー・バートンのトランスクリプションがとても有名です。現代ヴィブラフォンとしてのヴィブラフォンの音色つ、ジャズヴィブラフォンとしてのヴィブラフォンの音色の2面性を楽しんでいただけたら幸いです。
打楽器の曲は、スネアドラム独奏の“Tchick”とA.ジョリヴェの《エプタード》を演奏いたします。“Tchick”は、スネアドラム1台の可能性をとても感じられる1曲となっております。今回の演奏会のメインとなる《エプタード》は、A.ジョリヴェの残した名作の1つで、7楽章からなっており、数多くの打楽器とトランペットのデュオによる20分に及ぶ大作となっています。作曲者ジョリヴェは、自身の作品にジャズの要素を多く取り入れており、リズムがかなり複雑なのはジャズを思わせます。私とトランペットの山川さんは、ビッグバンドで一緒に活動していたのがきっかけで知り合いました。そんな私達にはぴったりな曲だと思っています。

・あなたにとって音楽とは何ですか。

私にとって音楽とは、私を作ってくれるものです。音楽というものに打ち込むようになってから、音楽を通じて出会う先生、友人、先輩、後輩、経験、考え方などが、今の私を作り出しています。音楽がなければ、全く違う性格や考え方になっていたと思います。これからも、音楽を通して自分がいい方向変わっていけるように向き合っていきたいと思います。


演奏会詳細

2019年5月25日(土)山口芽依パーカッション&ヴィブラフォン ソロリサイタル
時間: 19:30開演(19:00開場)
料金: 全席自由 2,500円
出演:

山口 芽依 Mei Yamaguchi,  パーカッション&ヴィブラフォン

幼少より父に和太鼓を、12歳より打楽器をはじめる。埼玉県立芸術総合高等学校音楽科卒業。第12回日本管弦打楽器ソロ・コンテスト打楽器高校の部グランプリ・クリスタルミューズ賞および全部門1位の文部科学大臣賞受賞。第20回“長江杯”国際音楽コンクール打楽器一般Aの部第1位および審査委員長賞受賞。第34回日本管打楽器コンクールパーカッション部門第3位受賞。第71回TIAA全日本クラシック音楽コンサート優秀賞受賞(最高位)。第22回松方ホール音楽賞選考会打楽器部門音楽賞受賞。現在、武蔵野音楽大学ヴィルトゥオーソ学科3年次在学。打楽器を秋田円美、吉原すみれ。ラテンパーカッションをカルロス菅野、山北健一。ヴィブラフォンを山本玲子。ジャズ理論を船山美也子の各氏に師事。

 

山川 永太郎 Eitaro Yamakawa,  トランペット

青森県青森市出身。尚美学園大学音楽表現学科を卒業。第34回ヤマハ管楽器新人演奏会に出演。小澤征爾音楽塾のオーデイションに合格し、「小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXⅥ」に参加。トランペットを内藤知裕に師事、室内楽を後藤文夫氏に師事。H.ロイビン氏のマスタークラスを受講。現在、桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程生。

プログラム:

C.ディーン:嘆きバトのソネット
N.マルタンシォウ:Tchik
A.C.ジョビン / G.バートン:想いあふれて
A.ジョリヴェ:エプタード トランペットと打楽器のための

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