2017年6月4日(日)白井麻友・七澤達哉・丸山朋文 ゴルトベルク変奏曲(弦楽三重奏版)【インタビュー】

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2017年6月4日(日)に日暮里サニーホール・コンサートサロンで
白井麻友・七澤達哉・丸山朋文 ゴルトベルク変奏曲(弦楽三重奏版) が開催されます。

リサイタルに向けての抱負をインタビューいたしましたので、
三人の演奏を心待ちになさっているファンの方々のためにこのブログを書かせていただきました。
 
 

白井麻友(ヴァイオリン)
東京藝術大学卒業。第56回全日本学生音楽コンクール高校の部全国第1位をはじめ、第16回日本演奏家コンクール第1位、ほか優勝多数。元兵庫芸術文化センター管弦楽団フォアシュピーラー、元新日本フィルハーモニー交響楽団契約フォアシュピーラー。現在、サントリーホール室内楽アカデミー第4期フェロー。http://mayushirai.jp/
 
 

七澤達哉(ヴィオラ)
東京藝術大学卒業。第12回大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門第1位、神戸市長賞受賞。第2回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第2位。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール2015第1位。小澤国際室内楽アカデミー、SKF等に参加。これまでにヴィオラを川本嘉子、川崎和憲、市坪俊彦の各氏に師事。
 
 

丸山朋文(チェロ)
東京藝術大学卒業。在学中に小林研一郎指揮、東京芸術大学オーケストラとエルガーのチェロ協奏曲を共演。同声会賞、安宅賞受賞。卒業後は演奏と作曲で活躍。弦楽四重奏で4枚のCDを発表。映画「父をめぐる旅」、「物置のピアノ」の音楽を作曲。チェロを勝田聰一、河野文昭、花崎薫、ウィリアムプリースの各氏に師事。
 
 
 
・今回のリサイタルに向けての抱負を教えてください。
 
弦楽三重奏というとあまり聴き馴染のないお客様も多いかと思いますが、弦楽四重奏からヴァイオリンが単に一人減っただけではなく、それぞれの楽器の役割が増えて、メロディー担当とサポート担当が入れ替わったりと、またアンサンブルの面白さがあります。今回も室内楽の愉しさと魅力をお伝えできるように、精一杯頑張ります。(白井麻友)
 
ゴルトベルク変奏曲は元々ピアノやチェンバロで弾く曲なので発音方法も全く違い、擦弦楽器であるヴァイオリン・ヴィオラ・チェロでいかにゴルトベルクらしい純粋で透明感のある音を作り上げていくのかが課題になるだろうと感じています。とても特殊な試みである以上入念に合わせで音楽を紡ぎあげていき、更には弦楽器ならではの良さを活かした演奏にしたいと思います。(七澤達哉)
 
今回は素晴らしい仲間と、弦楽四重奏より少ない弦楽三重奏に挑戦します。3人という編成は、クラシックのピアノ三重奏、ジャズのピアノトリオ等、ジャンルを超えてアンサンブルの基本となる事が多く、とても刺激的なものです。弦楽器ならではの曲の解釈に加え、その場での会話(インタープレイ)も楽しめるよう取り組みたいです。どうぞよろしくお願い致します。(丸山朋文)
 
 
 
・演奏される曲の聴きどころなどを教えてください。
 
ゴルトベルク変奏曲は、不眠症に悩むカイザーリンク伯爵が良い眠りにつけるようにと作曲された音楽です。最初に登場するアリアが30回も形を変えて展開(変奏)されて、最後にまたアリアに戻って終わる大作です。原曲のピアノ(チェンバロ)曲はグレン・グールドの伝説的な演奏で有名ですが、ヴァイオリニストのシトコヴェツキーが編曲したこの弦楽三重奏版は、原曲とはまた違ったバッハの世界を切り開いています。途中で眠ってしまうのがもったいないと感じて頂けるような演奏になるように、精一杯頑張ります。(白井麻友)
 
ゴルトベルク変奏曲の弦楽三重奏版アレンジという事で、旋律の各楽器への移り変わり、和声の役割分担等が、どのバリエーションも非常に密に絡み合っていて原曲には無いアンサンブルの面白さがあると思うので、曲の良さと併せてアンサンブルの面白さも体験して頂けたら幸いです。(七澤達哉)
 
バッハの有名で大変難しい鍵盤楽器のための曲です。もともと多声部に別れており、それを一人で演奏するものですが、今回は弦楽トリオとう編成なので、それぞれの楽器で各声部を浮き立たせる事が出来ます。また表情、音色など弦楽器的なアプローチが楽しめます。構成も見事で、完璧な対位法が全体を通して宇宙的な広がりを見せています。(丸山朋文)
 
 
 
・あなたにとって音楽とは何ですか?
 
幼い頃からずっと共にあり、切り離すことができない、私の一部です。(白井麻友)
 
自分自身の状態を写す鏡のようなものだと思っています。まだ学生だった頃はあまり感じていませんでしたが、最近日々の様々な経験・体験・生活が自分の演奏に巡り巡って滲み出ていると感じています。もちろん演奏することはとても好きだし、誰かに聴いて欲しいという欲はものすごくありますが、最終的には殆ど自分自身の為に演奏しているのかなと思っています。そのくらい音楽活動をするのが好きだからこそ今まで楽器を続けてこられたしこれからも演奏は続けるんだろうなと思います。これからも鏡に写る自分自身を磨き続けてより良い演奏家になるべく精進して参りたいと思います。(七澤達哉)
 
自分自身を映し出す鏡のようなものです。(丸山朋文)
 
 
 

時間: 19:30開演(19:00開場)
 
料金: 全席自由 2,500円
 
出演: 白井麻友(ヴァイオリン) 七澤達哉(ヴィオラ) 丸山朋文(チェロ)
 
プログラム:J.S.バッハ ゴルトベルク変奏曲(弦楽三重奏版)
 
 
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